皆さん「ヤマカガシ」をご存知でしょうか?
日本一の猛毒を持つと言われる、ナミヘビ科のヘビです。
ナミヘビ科といえば、シマヘビやアオダイショウも属する毒々しいヘビ達の巣窟です(^-^;)
これがヤマカガシの画像です。
ちなみにヤマカガシを漢字で書くと、山楝蛇と書きます。
その毒性とは、ハブの10倍!マムシの3倍!と言われています。
ただし、上記のハブやマムシとは違い、前歯に鋭い毒牙がありません。
ヤマカガシの場合は奥歯に毒牙があります。
どんな性格か!ですが、本来は非常におとなしく、いきなり襲ってくるようなヘビではないです。
気が小さく、おとなしい生き物なんですね。
ただし、手で触ったり踏んだりしてしまうと攻撃されているとみなされ威嚇してくると思います。
威嚇してきた場合、このように相手に背を向けて背中の赤い部分を広げてきます。
自分を大きく見せ、相手をビビらせるのが目的ですので、絶対に刺激しないようにしましょう。
もしこの状態から刺激してしまうと、向こうも必死なので追いかけてくるでしょう。
何もしなければ、ヤマカガシのほうから逃げていくはずです。
そんな猛毒を持つヤマカガシに噛まされたらどうなるんでしょうか?
毒の種類は出血毒になります。
ハブやマムシの毒とは特性が少し違い、プロトロンビンという血液凝固作用の活性化による特殊な毒です。
普通、凝固作用が強くなったら血液が固まると思われるでしょうが、
凝固因子を過剰に消費させる事で逆に血液が止まらなくなってしまう毒なんです。
ある意味賢い毒ですね(-_-;)
別名「溶血毒」とも呼ばれています。
もしヤマカガシに遭遇し、万が一噛まれてしまった場合でも毒が入る状況というのは滅多にありません。
奥歯に毒牙があるためですね。
しかし、もしも毒が入った場合は血清があるので、血清治療が可能です。
その場合は、(財)日本蛇族学術研究所 (0277-78-5193)へ連絡し、血清を届けてもらう必要があります。
日本全国で見ても、ヤマカガシの血清が設置されている機関がほとんどありませんので(T_T)
まぁ、噛まれても毒が入る事自体は稀なケース、と言われればそれも納得ですよねぇ。
ちなみに毒が入る危ない噛まれ方は、深く噛まれてヤマカガシがぶら下がるような噛まれ方です。
こうなると、奥歯の歯茎から毒がじわじわと沸いてきますので、毒が入る可能性は十分有り得ます。
こんな噛まれ方だった場合は危ないので、すぐ上記の機関へ連絡するべきでしょう。
こんなヤマカガシですが、もしアウトドアやキャンプ等で遭遇してしまった場合は慌てずに対処するようにして下さいね。