高校数学、早ければ中学の段階で出てくる三角比「サイン(sin)・コサイン(cos)・タンジェント(tan)」!
意味がわかりづらく、事実私も・・・高校時代に出てきたこの悪魔のような3兄弟に苦戦しました。
あなたもそうではありませんか?
社会人になってからも、むずかしい国家資格の勉強などをするとこのサイン・コサイン・タンジェントとめぐり合う機会がやってきます。
そこで、この意味をどこよりもわかりやすく説明していこうと思います!
ここでは小難しいことは言いません。
サイン・コサイン・タンジェントは三角比、大雑把に言っちゃえば「比」なんです。
比ってあれですよ?「2対1 (2:1)」とか「3対4 (3:4)」のやつです。
簡単ですよね?
この「2:1」とかの意味がわかるのであれば、あなたは絶対理解できます。
ひとまず公式だけ書いておきます。
・sin 高さ ÷ 斜辺
・cos 底辺 ÷ 斜辺
・tan 高さ ÷ 底辺
3つはこういう関係になっています。(わかりやすいように【÷】で表記しています)
そのまま計算すると、全て「比」になります。
文字だけだと意味がわからなくなってしまうので、ちょっとだけやってみましょうか?
上記3つの図形は「左下にある角度(30°、45°、60°)」と「右下の90°」との関係を表した図です。
たとえば、一番左の図形を見ると・・・
斜辺が「2」、高さが「1」なので、sin30°は「1÷2 = 0.5」が答えの比になります。
この答えは「比」なので、もし斜辺が「2」ではなくて「6」だった場合、高さは「1」ではなく「3」になります。
この比は、角度が変わらなければ絶対変化しません!
理屈がわかりますか?
つまり、どれだけ数字が大きくなっても「sin30°の答えは0.5」なんです!
これが三角比という意味の正体です。
試しに斜辺を何倍かにしたら、高さも同じだけ倍にしてみて下さい。
比は絶対0.5になりますよね?そういうことです。
そして覚えるべきことは、上記2つの図形だけです。
三角比の表とかもありますが、あんなのクソの役にも立ちません・・・。
テストのために表を覚えたい!という方は、理解だけここでしていくと良いと思います♪
図形と比さえ覚えれば、実際に計算で使えるようにまでなっちゃいます。
あれ?図形が3つあるのに2つだけ?と思ったあなた!
よ~く見直してみて下さい・・・一番左と一番右は同じ図形をただ方向転換しただけじゃありませんか?
なので、一番左と真ん中の図形だけ覚えちゃえば大丈夫です!
覚え方は、数字を声に出して覚えたほうが頭に入ると思います。
・「1:2:√3」いちたい、にたい、るーとさん
・「1:1:√2」いちたい、いちたい、るーとに
さぁ~声に出して、数回言ってみましょう♪
どっちがどっちかわからなくなった時は、こう覚えましょう。
「√(ルート)の中の数字は、一つ前の数字より必ず1多い!」
1:2:√3、1:1:√2・・・ですよね?
この状態からズレていたら、間違っていると覚えましょう♪
声に出して間違えず言えるようになったら、図形の形と合わせて覚えましょう!
注意する点というか、間違えやすいところは・・・
1:2:√3の図形で、斜辺が「2」、底辺が「√3」だという事!
これがどっちだっけ?となりやすいです。
間違えないようにするには、間違いやすい所だなという事を覚えること(笑)
どういうことかと言うと「あ、これ間違いやすいやつだから・・・斜辺が2か」と考えられるようになります。
斜辺が2で底辺が√3っていうのが、なんか違和感があるというか・・・ざっくりなイメージですかね。
これは個人的な覚え方なので、あなたの覚えやすい方法で良いと思います。
ここで一度、サイン・コサイン・タンジェントを利用するためのルールを確認しておきましょう。
・三角形の図で、右下に必ず90°があること。
・同じく図で、左下の角度がわかっていること。これが「sin 〇°、cos 〇°、tan 〇°」になります。
・どこか一辺の長さがわかっていること。
もし図形の方向がデタラメだったら、上のような形に直してから計算することがケアレスミスを防ぎます。
右下に90°、左下に明記されている角度、長さのわかる辺が1つ以上!
この3つがないと使えないのが「サイン・コサイン・タンジェント」です!
左右の向きが逆でもダメです!絶対ダメなので注意しましょう♪
ここまでくれば、もうあなたは「サイン・コサイン・タンジェント」をマスターしちゃってます!
え?うそ~?と思ったそこのあなた。
試しに1:1:√2の図形の、cos45°を答えてみてください!
正解は「1 / √2」ですよね?
これって・・・
そうです!三角比の表そのものなんです。
あれ~不思議、もうあなたはこの表の意味を理解しちゃってます!
どうですか?表なんて覚える必要なかったでしょ?
もう一度言います。
あなたはもうサイン・コサイン・タンジェントマスターです!
簡単だったでしょ♪
で、実際にこれどう使うの?って話ですが・・・
例えばこういう場合。
私が適当に作った問題ですが、
これしかわかっていない図形から、残りの辺の長さが全て出せるようになります。
では斜辺を出してみましょうか。
・角度がちょうどよく30°なので、1:2:√3の・・・あの図形の比をそのまま利用します。
・底辺の比は「√3」なので、「8√3 ÷ √3」を解いてみます、出てきた数字は「8」ですね。
・この8の意味とは、比を1とした時にベースとなる数字は「8」という意味です。
・斜辺の比は「2」なので、「2 × 8」を解きます。答え 斜辺=16。
どうですか?比の意味がわかっていればさくっと計算できたでしょ?
これをcos30°を利用して計算しようとすると・・・
・「8√3 ÷ cos30°」という式が出来上がります。
・「8√3 ÷ √3/2」になり、逆数で「8√3 × 2/√3」⇒√3が約分されて消えて、「8 × 2」だけが残りますね。
・よって答えは「斜辺=16」
sin,cos,tanを使えば、このように手短に色々な辺の長さを出すことが可能になります!
ちなみに、なぜcos30°で割るのか?
cosは「底辺と斜辺」を出すための物です。
わかっているのが「底辺の長さ」、知りたいのが「斜辺」だったので、cosが選択肢に入ります。
この要領で、場面によってsinやtanを選択していけばOKです。
cosで割った理由についてですが、
cosは「底辺 / 斜辺」の公式ですよね?
この分数の「分子」に来る部分が、掛け算で出てくる答えの値になります。
分子って分数の上側ですよ~。
上の問題で出したかったのは「斜辺」だったので、逆数にする必要がありますよね?
というわけで、掛け算ではなく割り算を選択したわけです♪
たったそれだけです。
いかがでしたか?
まったくわからなかったサイン・コサイン・タンジェントが、
ほんの少しでも理解出来たのではないでしょうか?
あなたの勉強の手助けになれば幸いです♪